終わりのない話

昨日のわたしと明日のきみが出会う話

空き地

「近所の大きな空き地でさ、工事が始まったんだ」「お、なにができるんだろうね」「コンビニだと普通だよね」「そうね。またかって感じだね」「吉野家だとがっかりかな。狂牛病こえーみたいな」「頭の中その段階か。時間たまってる感すごいな」「いやいや。…

サッカーが止まらない

「サッカーってさ、なんであんなに転んでばかりなのよ」 「そりゃあほら、ディフェンダーが手を入れてきたり引っ張ったり」 「地面からモグラが顔を出していたり?」 「足をかけられたり肩が入ってきたり」 「土偶が出てきたり?」 「出ないよね。遺跡かよっ…

記憶が、ない

「いやー困った! 困り果てた」「どうしたよ朝から」「キテルネからのキングアンドプリンスのメダルラッシュ見ててさ」「なんの話だかさっぱりだぞ」「昨日までの記憶がほとんどないことに気づいたんだよ」「それはまずい」「一昨日の晩ご飯すら思い出せない…

新婚とルー料理

「新婚生活はどうよ」「まあ、ドキドキするよね」「高血圧?」「そういうことじゃなくてね」「求心で済むレベル?」「いいよもう」「料理もしてくれるんでしよう?」「そうなんだよ。奥さん料理得意で」「バカピンクなエプロンとか着けて?」「悪意ありまく…

誕生日はいつから自分のためになるのか

今日はわたしの誕生日だ。まあだからどうということはないが、30歳を過ぎた頃から、誕生日を誰かと一緒に祝って欲しいという感覚がなくなった。わたしはわたし自身に、1年お疲れ様と、まあがんばったりがんばらなかったりしたよねと、労いたい。自分のこと…